第13回研究会 2019年6月29日

第13回 SDM社会&ビジネスゲームラボは6月29日 (土) 日吉協生館6階 大会議室にて開催しました。今回は講師に北海道大学の大沼先生と横山先生をお招きし無知のヴェールを題材とした指定廃棄物処分立地ゲームを実演頂き、その振り返りなどを解説して頂きました。

指定廃棄物処分立地ゲーム
概要:NMBY問題(必要性が理解できたとしても自分の近くには来てほしくない施設の立地問題)は、受益-受苦の明確な分離が問題となる。単に第三者や国などが決定するだけでは当事者は受け入れられず、一方で、当事者が話し合うだけでは互いの利害を主張するだけで話が前に進まない。そこで、誰もが当事者となり得るが利害関係が不明な状況(無知のヴェール)で、決め方に事前同意し、優先すべき事項を利害が不明な者が評価して決めたらどうだろうか?

この無知のヴェールによる決定の意義と限界を見るため、福島原子力発電所事故で生じた指定廃棄物処分を模したゲームを開発した。今回はこのゲームを参加者の皆様に体験頂きました。

大沼 進先生は北海道大学社会科学実験研究センターに所属され、合意形成のプロセスデザインについて、手続き的公正を鍵概念として研究されています。また、社会心理学を起点としながら学際的な研究を展開しています。受講者の評判もとても良かったです。大沼先生、横山先生!慶應義塾日吉キャンパスまでお越し頂き本当に有難うございました。